本当に日本には死刑は必要なの?

被害者遺族と死刑制度の在り方を考える シンポジウム

りす
各位
 
東京弁護士会主催で「被害者遺族と死刑制度の在り方を考える」
シンポジウムが開催されます
 
2016年9月15日 午後6時から午後8時
東京霞ヶ関弁護士会館2階 クレオBC
入場無料・申込不要
講師
高橋シズエ様 地下鉄サリン事件被害者遺族
井田良先生 中央大学法科大学院教授
コーディネーター
中根洋一先生 東弁死刑制度検討協議会委員
 
高橋シズエ様のご主人は、地下鉄サリン事件当時(1995年(平成7年)3月20日)、霞ケ関駅の助役で、サリンにより亡くなられました。現在は、オウム真理教(現アレフ)による地下鉄サリン事件の被害者や遺族らでつくる「地下鉄サリン事件被害者の会」の代表世話人をされています。
 
井田先生は、裁判の実務で用いられている「裁判員裁判における量刑評議の在り方について」(司法研修所編。法曹界)の協力研究員であり、「いま死刑制度を考える」(慶應義塾大学出版会)の著者のお一人です。
これらの本は、とても示唆に富んだ論考だと思います。
 
私も参加する予定ですが、私は、オウム真理教教祖の弁護人の一人でしたし、今年3月に「地下鉄サリン事件被害者の会」などが主催したシンポジウムにも参加しています。その際の
私のレジュメは下記の通りです。
 
多くの方にご参加いただければと思います。
 
 
死刑について オウム事件を考える  
弁護士小川原優之
 
1 オウム事件(死刑事件)の弁護人として
私自身は、
・被害者のご遺族が「死刑」を望んだとしても自然な感情だと思います
・被害者のご遺族が、第三者から、加害者を「ゆるす」ことを求められるべきではないと思います
・被害者のご遺族が、第三者から、加害者に「死刑を望む」ことを求められるべきではないと思います
→「ゆるさない」けれども「死刑を望まない」こともあり得るのではないでしょうか
 加害者も「人間」です
 
2 被害者ご遺族の「死刑」を望む感情は自然なものだと思いますが、刑罰としての「死刑制度」を日本で維持するべきかどうかは、法律制度の問題であり、社会全体で議論する必要があります
 
日本弁護士連合会(日弁連)の基本的立場
・日弁連は、死刑のない社会が望ましいことを見据え、死刑廃止についての全社会的議論を呼びかけます。
・人権を尊重する民主主義社会にとって、犯罪被害者・遺族の支援と死刑のない社会への取組は、いずれも重要な課題です。
・政府は、死刑制度についての情報を積極的に国民に開示し、法務省に有識者会議を設置する、国会は委員会を設置するなどして、死刑制度の廃止について全社会的議論を開始するべきです。
 また、その議論の間は、死刑の執行を停止するべきです。
 
日弁連パンフレット
「死刑廃止について議論をはじめましょう」
「死刑廃止についてもっと議論してみましょう」
「えん罪と死刑制度の問題点-袴田事件再審開始決定から-」
 
3 テロと刑罰の限界
・2011年7月22日ノルウェーで連続テロ事件が発生 77人死亡
  政府は、加害者を死刑にしない選択
・2016年1月2日、サウジアラビアは47人に対し一斉に死刑を執行
  政府は、テロとの闘いと安全保護対策のためと説明
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