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被害者の家族の人たちのことをどう考えればいいの?
被害者の家族の人がかわいそう。そのことはどう考えればいいのかしら?
これはとても難しい問題だよ。

被害者のご遺族が死刑を望んだとしても、それは自然な感情だしね。
ただ、被害者のご遺族の声に耳を傾けるということと、死刑を廃止するということは、両方ともとても大切なことだよね。

イギリスやフランスは、犯罪被害者を手厚く支援し、かつ死刑を廃止しているんだ。
人権を尊重する民主主義社会にとって、被害者の支援と死刑の廃止はいずれも実現しなければならない重要な課題なんだよ。

それと、ご遺族の中には、死刑を望まない人たちもいるよ。「ご遺族だから死刑を望んで当然だ」という決め付けは、よくないよね。
 これはとても難しい問題です。
被害者のご遺族が犯人に対し死刑を望んでも自然なことだと思えますし、とくに死刑のある国の被害者は、最高刑としての死刑を望んで当然でしょう (最高刑として死刑がありながら死刑を望まないことは、ご遺族にとっても難しいでしょう。逆に死刑が存在していなければ、死刑に代わる最高刑を望むご遺族も多くなるとは思います)。

 日本でもようやく犯罪被害者等基本法が制定されましたが、法律の前文には、

「近年、様々な犯罪等が跡を絶たず、それらに巻き込まれた犯罪被害者等の多くは、これまでその権利が尊重されてきたとは言い難いばかりか、 十分な支援を受けられず、社会において孤立することを余儀なくされてきた。」

「犯罪等を抑止し、安全で安心して暮らせる社会の実現を図る責務を有する我々もまた、犯罪被害者等の声に耳を傾けなければならない。 国民の誰もが犯罪被害者等となる可能性が高まっている今こそ、犯罪被害者等の視点に立った施策を講じ、その権利利益の保護が図られる社会の実現に向けた新たな一歩を踏み出さなければならない。」

と記載されています。

 ここで注意しなければならないことは、「犯罪被害者等の声に耳を傾け」「犯罪被害者等の視点に立った施策を講じ」ることと、 死刑の廃止とは両方とも、重要な課題だということです。
現に、ヨーロッパの諸国は、犯罪被害者を手厚く支援し、かつ死刑を廃止しています。
人権を尊重する民主主義社会にとって、被害者の支援と死刑の廃止はいずれも実現しなければならない重要な課題なのであり、日本にとっても同様なのです。

 また被害者のご遺族の中には、様々な理由から死刑を望まない人たちもいます。 アメリカには、「人権のための殺人被害者遺族の会」があり、日本には、「被害者と加害者の出会いを考える会 Ocean」があります。
ですから、ご遺族だから死刑を望んで当然という決め付けは、よくないと思います。